Messages

ポプラ羽ばたくバンクーバー

母校関西学院を離れて早や50年、その始めの45年で校歌を歌ったのは何度あっただろうか。製材所の労働者であった頃、眠気覚ましにひたすら大声で繰り返して歌った記憶がある。いくら大声で歌っても機械の音に埋もれて隣りで働いている人でも聞こえていない。快晴の真冬に人里離れた雪山を一人で登り、山頂に達したら余りの絶景に声を張り上げてなぜか「空の翼」になった。これも誰にも聞こえていない。

学校を出て社会人になってしまうと、親密な学友関係以外は、同窓との交流または母校との縁は非常に薄くなり勝ちで校歌を歌う機会は殆んどない。ましてや、海外にでてしまうと益々疎遠になるのが通常かと思います。このような時に同窓に会うことは非常に嬉しいことであり心強いものですが、そんな時にでも校歌が歌われると本当に感動的なものです。

関西学院同窓会バンクーバー支部は、海外支部の中でもシアトル支部の次に若い支部ですが、同窓会が出来たことにより、その活動や集まりを通して、地元のみならず各地における同窓の存在を認識し、学院の動向を知り、公私ともに交流が深まっております。1996年の支部設立以来「ポプラは羽ばたく」は幾度歌われただろうか。そしてその度に新しい会員が感動する姿、あるいは学院からの訪問者がこんな離れた所で「風、光、力」を歌う感激をみると同窓会による絆を強く感じます。

インターネット、Eメールという現代の驚異的通信機関によって何処の誰方とでも即刻連絡がとれて情報交換や通達が出来ることは同窓間の交流に大きく寄与していると思われます。そしてこの交流から生まれるものが良い人間関係であり、Mastery for Service であり、引いては良い人間関係をつくる関西学院への認識と誇りです。

2001年2月

関西学院同窓会バンクーバー支部

支部長  ゴードン・門田

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2001年2月の旧ホームページ設立に際して、初代支部長のゴードン門田氏が寄稿した支部長挨拶をそのまま掲載しております。

Messages from our Presidents

関西学院同窓会バンクーバー支部長を、2020年2月から、務めております木戸英一(商学部76年卒)と申します。二代目支部長川端雅章氏の後任になります。

当支部は、1996年、初代支部長故ゴードン門田氏と各先輩方によって設立された海外支部の中でも比較的新しい支部です。

現在正会員と賛助会員を含めて、約90名になります。オープンでフレンドリーな、同窓会コミュニティを作るのが、私の目標です。どうぞよろしくお願いします。

コロナ禍もようやく収束し、これから仕事、留学、旅行等でバンクーバーに来られる同窓の方も多くおられると想像します。その折は、ぜひご遠慮なく当支部に、ご連絡していただければと思います。

支部長 木戸英一

2023.04.21

母校を卒業して早いもので今年でちょうど50年になります。私の在学中のキャンパスは上ヶ原だけで学部数も少なく夜間部もなかった関学は関関同立の中で一番学生数が少ないと言われていました。カナダに移住してから関学卒業生に出会わないのも当然と考えていました。1980年代後半にゴードン門田さんと知り合い他にも数人の同窓がバンクーバーにおられることを知りました。その後ゴードンさんのお声かけで関学同窓の集まりが始まりましたが関学同窓会本部とはつながらない非公式の集まりでした。初期のメンバーは聖公会の小南牧師、吉井勉さん、グリコカナダ社長の山中康民さん、近藤久幸さん、紅一点の青木年恵さんだったと思います。

その後吉井さんとの繋がりでバンクーバーにお越しいただいた藤田允先生から同窓の集まりをするなら少人数でも同窓会本部とつながらないといけないと言われ1995年の秋に日本へ出張で行った折に校友課を訪れバンクーバー支部設立の申請を行いました。翌年には当時の武田建学長と寿子奥様にお越しいただき正式な支部としてスタートしました。

日本で開かれる同期会と違い海外の同窓会支部の集まりは在学した年代、所属したクラブも異なりますが関学の場合三田キャンパスの卒業生も含め共通の話題が多く年代を超えてすぐ親しくなれます。最近来られた若い卒業生にとっては長くバンクーバーに住んでいる頼りになる先輩に出会える良い機会でもあります。支部総会を兼ねたクリスマスパーティーの他にも楽しい行事がいくつかあるので是非参加してみてください。お待ちしています。

2023年4月26日                                

関西学院同窓会バンクーバー支部前支部長 川端雅章 (1973年経済学部卒)


Messages from KG

関西学院大学学長 平 松 一 夫

2005年8月11日、私はバンクーバーを訪問する機会をえました。しかも、今回の目的はただ一つ、関西学院同窓会バンクーバー支部の方々にお目にかかることでした。前にバンクーバーを訪問したのは27年前。バンクーバーから車で3時間ほどのシアトル・ワシントン大学に留学中のことでした。

バンクーバー支部での夕食会では支部の方々に加えて、特筆すべき方々が参加されていました。シアトル支部からも、関学職員も・・。さらになんと、多賀敏行・在バンクーバー日本国総領事が参加されました。その上、会食後には総領事公邸にお招きいただいたのです。

バンクーバー支部の方々には、もちろん初めて会った方もいらっしゃいましたが、さすがに関学。縁もゆかりもあるものだと感じました。27年前にバンフを訪問した時におみやげを買いに入ったOKギフトショップの門田ゴードン支部長、商学部の大先輩である吉井勉副支部長、中学部の大先輩でグリコの製品をいただいた山中康民副支部長、作成に関係された映像を以前から見て楽しませていただいてきた川端雅章幹事、かつて同窓会専務理事をされていた小原完三氏ゆかりの青木年恵さん、商学部増谷ゼミの後輩である木戸英一氏、旧制中学部大先輩の内藤恵氏、2年前にシアトルでも会った高橋文さん。皆さん、大変お世話になりました。多賀総領事にも感謝申し上げます。

さて、言うまでもなく関西学院とカナダとは歴史的にも強い絆で結ばれています。しかも、そのつながりは益々強くなっています。特に中期英語留学に際しては現役学生がいつもバンクーバー支部の皆さんにお世話になっています。そのことにより学生がどれほど励まされているか、言葉では表現できません。

関西学院大学は、21世紀にふさわしい大学であり続けるために、特に国際性豊かな学生を育成しようとしています。自身はしっかりとした実力と考え方を持ちながらも多様な価値観を認めることのできる人間の育成。これは文明が衝突する現代、特に求められていることだと思います。そのため、関西学院大学はカナダ・アメリカはもとより、世界中の50を超える大学と幅広く協定を結んでいます。また、国連との協定を始めとする各種の国際プログラムを実施しています。

2008年には関西学院に小学校が設置されるだけでなく、大学としても新しい学部を設置します。関西学院大学が建学の精神に基づいてその使命を果たし続けるために、教職員と同窓が一体となって知恵と力を出し合いたいものだと思います。バンクーバー支部の皆様におかれましても、どうぞ母校の発展のためにご協力をお願いいたします。重ねて感謝申し上げると共に、皆さんの益々のご健勝、ご活躍を祈念しております。

2005年9月27日

関西学院大学学長 今 田   寛

バンクーバー支部の皆さん。支部ホームページの立ち上げおめでとうこざいます。昨年来、母校関西学院が祝ってきた創立111周年記念行事もいよいよ終盤に近づき、今年の元旦、新世紀の幕開けは、創立111周年を祝うメモリアル・リレー・マラソンで始まりました。KGの生徒、学生、教職員、同窓、保護者がチームを組み、「発祥の地」神戸王子公園から一組、「発展の地」神戸三田キャンパス(KSC)から一組、それぞれが礼拝の後に走り出し、たすきをリレーして正午前には上ヶ原の時計台前で両組が合流し、無事中央芝生の真ん中にゴールインしました。新しい世紀の始まりに当たって、意義深いイベントだったと思います。

その意義深さには特別の理由があります。実はこの夏には現在上ヶ原にある理学部がKSCに移転をし、2002年からは理工学部となって現在の物理、化学科に加えて、生命科学科、情報科学科が新設され、入学定員も現在の3倍の約300名になります。またKSCの先住学部の総合政策学部にも同じく来年の4月には入学定員100名のメディア情報学科が新設されることになります。したがって21世紀の関学は、KSCに2学部2研究科、学生数約4500、上ヶ原に6学部7研究科、学生数約16000(これに中高を加えると17500)という規模になって、2つのキャンパスは車の両輪となって発展することになります。大学院研究科の数が学部数を一つ上回っている理由は、この4月から学部を下に持たない独立研究科「言語コミュニケーション文化研究科」が新設されるからです。このようなわけで世紀初めに当たって、2つのキャンパスをオールKGの脚によってしっかりと結びつけ、さらにはそれらを建学の精神の象徴たる発祥の地に一本の線で結びつけることが出来たことには特別の意味があると思うのです。

111周年がらみで今一つご報告しますと、1月9日の初出勤の日に、関学会館で教職員による新年と111周年を祝う集まりがありました。その時私は新方式の乾杯の音頭をとりました。すでにご存知かも知れませんが、私は「関学三原色、風光力」ということを云っています。つまり関学に関わる者の凡ての営みは力強くあって欲しいが、それは人を押しのけて進み行くような力強さであってはならない。風の爽やかさ、光りの明るさを伴う、フェアでクリーンな力強さでなければならないと云っています。そこで「風!」の音頭で参加者に「風!」と唱和してもらい、次に「光!」「光!」、「力!」「力!」、そして最後に「乾杯!」「乾杯!」とやりました。これが実にうまく行ったのです。大いに盛り上がりました。これは他大学では真似の出来ない方式だと思いますので、ぜひバンクーバー支部でもやってみて下さい。またこのHPをご覧の他の支部でも広めていただければ嬉しく思います。

「風!光!力!」。支部の皆様のご活躍と、太平洋の彼方からの母校への力強い声援をお願いします。

2001年2月